連日ワイドショーを賑わせている東京オリンピックの受託収賄疑惑。
逮捕が近いのではないかと言われている五輪疑惑の中心人物、高橋治之(たかはしはるゆき)氏とは何者なのでしょうか。
そもそも何が問題で騒いでいるのかわからない人にも、高橋治之氏周辺の人間関係、お金の流れなど東京五輪疑惑についてまとめてみました。
東京五輪疑惑とは?
東京オリンピックが行われたのはコロナなどの影響もあって1年延びた2021年夏、去年のことです。
そのスポンサーを巡るお金のやり取りがあったのではないかと言われているのが今回の問題です。
疑われている企業はスーツで有名なAOKIホールディングス、この会社がオリンピックのスポンサーになるために裏で東京オリンピック・パラリンピック組織委員会理事であった高橋治之氏にお金を渡していたのではないかというのが大まかな内容です。
コンサル料として高橋氏に計4500万円から5000万円以上のお金が渡っていたのではないかというのがデイリー新潮など週刊誌で報道されているもの。
高橋氏にお金を渡すことで便宜を図ってもらってスポンサーになり、オリンピックライセンスのついたスーツなど3万着が売られていたということです。
また別の報道ではAOKIホールディングスの青木拡憲前会長側から高橋治之氏に、2億3000万円のお金が前述のコンサル料とは別に渡されていたともあります。
2億3000万円の名目は主に競技団体へ使ってもらうための寄付だったとアオキ側は説明しているようですが、このお金の流れが受託収賄にあたるのではないかということで、特捜部が調べているというのが現在地ということになります。
日本馬術連盟や日本セーリング連盟に6000万から7000万円のお金がアオキ名義で寄付されていることもわかっているようです。
ちょうど今年の6月にオリンピックの組織委員会が役目を終えて解散したということで、今のタイミングになって特捜部が活発に動きだしたということのようです。
高橋治之氏は当時組織委員会の理事なので、みなし公務員という立場にあり、職務に関して金品を受け取っていればこれは収賄罪にあたるということなので検察が動いているわけです。
スーツを買いにAOKI銀座本店へ。
オリンピック開会式で見た公式ウェアが展示されてました。
さすがに手が込んでます。 pic.twitter.com/iKbvACqSBD— vertvega(ベールベガ) (@taktak_tama) September 23, 2021
ライセンス商品を売るという目的だけでなく、オリンピックの開会式のスーツを手掛けるとなれば企業としては相当の 宣伝効果があると思います。
そうなれば合計で3億近いお金を出してでも手にいれたい契約だったことは我々素人でも容易に想像ができます。
オリンピックという晴れ舞台で世界各国だいたいが有名ブランドがスーツを手掛けているわけですが、なんで日本はAOKIなんだ?ダサい、などとネットでは結構叩かれていた記憶がありますが、こういう裏でのやり取りがあったことを考えると納得してしまいます。
高橋治之(たかはしはるゆき)って何者?誰?
ではこの東京五輪疑惑のキーマン、高橋治之(たかはしはるゆき)とは何者なんでしょうか。
高橋氏はもともと電通の社員で、専務取締役、顧問を経て、現在は株式会社コモンズ代表取締役会長という肩書になっています。
高橋治之氏は1944年4月6日東京生まれで、慶応大学法学部を卒業後に電通に入社しています。
電通時代はスポーツ事業の中心人物として、日韓ワールドカップやサッカーの王様ペレの引退試合、マイクタイソンの試合、世界陸上など様々なイベントを成功させてきた影の立役者と言われているそうです。
日韓ワールドカップではしっかりと黒字にしたことでその手腕が認められ、ジョアン・アヴェランジェ会長やゼップ・ブラッター会長などとも強い人脈を築いていったようです。
業界ではスポーツビジネス界のフィクサーという異名もあるとか。
ペレを連れてきた時はプライベートジェットで日本に呼び、中曾根康弘首相(当時)と軽井沢でテニスをさせたりもしていたそうです。
日本オリンピック委員会(JOC)の元会長である竹田恆和氏は、高橋氏の慶応時代の同級生である竹田恒治氏の弟ということでオリンピック事業に入り込む下地はできていたとも言われています。
上級国民のコネの中で物事が決まっていくという典型なのでしょうか。
竹田恆和氏はフランスの検察から汚職疑惑をかけられていたことが以前ニュースにもなっていたので知っている人は多いと思いますが、裏で実際にロビー活動をしていたのは高橋治之で本人もロビー活動に関しては認めているようです。(そこに違法性があったかどうかはまた別問題で)
高橋氏はスポーツイベントにとどまらず、例えば1988年の東京ドームができたこけら落としとしてミックジャガーのコンサートが行われましたが、これを実現したのも高橋治之氏ということです。
世界の要人の奥さんの誕生日を把握して彼らの懐にうまく入っていく凄腕だったという話も業界では知られているようです。
高橋治之元理事をめぐるネットの反応
東京五輪捜査=これ2020年3月31日の記事>https://t.co/Q7kPwVH5XU 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(組織委)の理事を務める高橋治之氏(75)だ。招致委の口座記録によると、高橋氏にはおよそ8.9億円が払われている。
— 紀藤正樹 MasakiKito (@masaki_kito) July 27, 2022
総額でいうと8.9億円という報道もあるようですね。
純粋に寄付として連盟などに渡っていたお金などを差し引いて、どれだけの額が高橋氏のポケットに入っていたのかが気になります。
26日、東京地検特捜部が東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の高橋治之元理事宅などを家宅捜索…
TVの時代劇に出てました?
「ぐふふ、お主もワルよのう…」 pic.twitter.com/zk3bWwuVAz— 迷い猫@♂ (@jiyuutosokubaku) July 26, 2022
こういうニュースが出ると急に悪人に見えてしまうのは不思議です。
ついに「東京五輪疑惑」も弾けるのか?本命は招致を巡るカネの流れ https://t.co/8UKnJl6Dyq #マネー現代
招致時から「#疑惑」だらけだった #頭狂オリパラ だが、#組織委 の理事であった電通元専務の #高橋治之 に浮上した #贈収賄事件 の捜査がどこまで拡がっていくのかが、要注目だ! pic.twitter.com/3FQ30DcO7s
— Stamen Gundam@セカンド (@Stamen_2) July 30, 2022
今回のは高橋治之氏と一企業の問題ですが、そもそものオリンピックを東京に招致した際に違法なお金のやり取りがあればまた大きな問題に発展しかねないと思います。
もし高橋氏が逮捕されて、新たな疑惑が芋づる式に出てくればさらに大物が逮捕される事件に発展しかねないのかなあと思います。
特捜部がどこまで踏み込んでいくのか、今後の展開に注目です。
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